「黒岳」と「旭岳」を縦走パスを活用して登ってみませんか?今年も縦走パスが熱い!
2024.06.29
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TAISETSU縦走PASS 2024
大雪山は
アイヌ語で「カムイミンタラ」と呼ばれています。
意味は「神々の遊ぶ庭」と言う、とても美しい言葉です。
夏は高山植物が咲き乱れ、多くの野生動物が棲んでいる自然豊かな山岳地帯。
「北海道最高峰」を誇る旭岳の標高は2,291mです。
そして大雪山で
人気を二分するのが「黒岳」
景観の美しさからシーズンごとに登るリピーターもいる
北海道の名山の一つです。
今回は前日に層雲峡温泉に宿泊し、早朝から登山開始。
旭川市にホテルを取り、
アフター登山でグルメまで楽しもうと思っています!
それでは、表大雪の人気ルートをご紹介します!
「北海道の大屋根」を極めよう!縦走に挑戦しませんか?
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使うのはこちらのパス
※写真のチケットは昨年のデザインです。
黒岳と旭岳のロープウェイ片道券がついた
お得なチケットです。
無事に縦走を成功させると、縦走証明カードがもらえるほか、
非売品のオリジナル縦走ステッカーも!
詳しくまとめた記事がありますので、
購入の際は参考にしてください。
【TAISETSU 縦走 PASSの詳細はこちら】
https://taisetsu-activity.jp/ticket/7681/
ロープウェイで一気に進めるので初心者でも安心!
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どちらのルートでもOK
旭岳と黒岳、
両方のロープウェイ片道券がついています。(黒岳はロープウェイ・リフト共通券)
それぞれ買うよりも
パスを使った方が料金もお得なのでぜひ!
今回は
黒岳から登り、旭岳への縦走なので、
スタート地点は大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイです。
ペアリフトも利用することで、
七合目(約1,520m)まで一気に登ることができます!
長時間歩くことになる縦走なので、
少しでも登山時間が短くなるのは良いですね。
始発のロープウェイを使えば約7時間の縦走なので
一日での縦走も可能です。
黒岳には宿泊できる石室もありますので、体力に合わせて
無理のない登山をお楽しみください。
さて、黒岳は七合目から頂上までは、約1時間半。
早い人ですと1時間ほどで登れる距離です。
晴れた朝にはこんな景色に出会えることも
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連なる山々
山頂では自分を中心に、
360度、広がる大パノラマ。
どこを見ても圧巻の景色が広がる・・・これぞ黒岳の魅力です!
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黒岳山頂に到着
景色に草花、鳥のさえずりに耳を傾けていると、
あっという間に黒岳の頂上です。
登山道も整備されていて登りやすい印象でした。
広がる絶景!
大雪エリアの雄大な自然は圧巻です!
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あ、ナキウサギ!
黒岳山頂から石室方面に下る岩場にて
こんなうれしい出会いも!
氷河期の生き残りと言われているナキウサギ、
見てください、この愛くるしい姿を。
見た目がちょっとネズミみたい・・・なんて思わないでくださいね。
標高1500mを超えたあたりで見られることが多いので、
まさに縦走するならお目にかかりたいですね。
かわいいなぁ~。
縦走中見つけたい高山植物の数々!
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雲ノ平
長い距離を歩く縦走にとって癒しポイントにもなるのがこの景色!
疲れが溜まって辛くなったら自然の力うぃ借りましょう。
大雪山では高山植物の群生を見ることができます。
見つけたものを紹介していきますね!
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キバナシャクナゲ
高山植物が登山の目的という方も多いと思います。
さっそく目にしたのがこの美しいお花!
6月中旬から8月にかけて花期を迎えます。
多くの枝を立ち上げ、花は枝先に5〜6個つきます。
キバナという名前なので、確かに黄色味は帯びているのですが、
どちらかというと白っぽい花なんですね!
間近で観察できるからこその、気づきです。
写真にパシャリ!
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エゾノツガザクラ
本州からいらっしゃる登山家にとっては
きっと珍しいのではないでしょうか?
同じく夏に咲くエゾノツカザクラは、
東北から北海道にかけて見られる高山植物です。
花の先端がキュッとしぼんでいるのがわかりますか。
コロンとしていて見た目にもかわいいですよね。
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コマクサ
大雪山で楽しめる高山植物、
コマクサも人気ですね。
最大の特徴は可憐な見た目からは想像もつかない、その強さ。
「高山植物の女王」と言われ、
他の高山植物が耐えられないような
寒さ、乾燥、強風をもろともせず、
孤高に咲く姿が人々を魅了します。
ちなみに花言葉は「高嶺の花」
まさにですね!納得です。
景色が一望できるお鉢平展望台だ!
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大雪山の雄大な景色!
景色や動物、高山植物に目を奪われながら歩いていると、ついに到着!
お鉢平展望台です。
黒岳石室を拠点に
お鉢平をぐるっと一周する「お鉢めぐり」を楽しむ人もいるほど
人気のある場所です。
お鉢平は直径およそ2kmに及ぶカルデラ。
その歴史を遡ると、できたのは今から約3万年も前なんですって!
現在もなお、火山ガスを噴出し続けるその姿に
自然のとてつもないパワーを感じること間違いなしです。
目指すは最高峰の旭岳!
このまま黒岳に引きが返すこともありですが、今回は縦走なので、
お鉢平パワーをもらって先へ進みましょう!
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【写真】お鉢平一周の分岐点ともなる間宮岳
大雪山国立公園 国立公園指定90周年!記念イヤーに縦走!
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ここからが本番、尾根を進んで、北海道最高峰の旭岳を目指します。
しかも今年は大雪山国立公園 国立公園指定90周年というアニバーサリーイヤー。
こんなおめでたい年に、ぜひ皆さんも挑戦してみませんか?
縦走ルートは北海岳周りと北鎮岳周りがありますが、
今回は北鎮岳周りを選択!
色々なパターンを楽しめるのもこの縦走ルートの魅力です。
北海道でいちばん高い場所に立つ!
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最高の気分
これが北海道の最高峰。
旭岳の山頂です!
過去に旭岳は登ったことがありましたが、
縦走で進むと見える景色が違って
とても新鮮に感じました。
山頂からはトムラウシ山に十勝岳連邦も見えます。
黒岳からの眺望と合わせて、
いったい、いくつの山々を見たのか!
大雪山はスケールが違いますね。
今回は通らないルートですがこんな絶景ポイントも!
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裾合平
今回は黒岳から旭岳山頂を踏んでの縦走なので、
裾合平を通りませんでしたが、
山頂を目指さないよ~という方はぜひ!
高山植物が一面に咲く絶景ポイントです!
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チングルマ
旭岳といえば、
このチングルマの群生ですよね。
白と黄色が非常に美しいお花。
エゾノツガザクラも群落で見ることができますよ!
姿見の池、最初に見る?最後に見る?
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北海道屈指のビュー
今回の縦走も終盤、
旭岳の名所、姿見の池まで来ました。
身体の疲れもヒシヒシと感じます。
そこにきて、この息をのむ絶景…。
ああ、縦走に挑戦して本当に良かった!
道中、体力的にきつい部分もあったけれど、
全てが達成感に変わります。
黒岳〜旭岳。
表大雪の王道、あなたならどちらから始めますか?
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ありがとうカムイミンタラ!
ということで、無事に下山。
TAISETSU 縦走PASSを使った登山のレポートでした。
ああ、素晴らしい大自然!
これだから大雪エリアの登山はやめられません。
旭川市内のホテルに戻って、お風呂で汗を流したら、
アフター登山でさんろく街へ!
冷たいビールとジンギスカン、
それに縦走の思い出話で盛り上がろうと思います!
写真協力:
ワカサリゾート株式会社 大雪山旭岳ロープウェイ
株式会社りんゆう観光 大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ
NPO法人 大雪山自然学校