北海道一の滝と山を望む 新緑の天人峡・滝見台ガイドツアー体験記

2025.07.17

北海道・大雪山国立公園内にある天人峡には、落差北海道一の「羽衣の滝」、標高北海道一の「旭岳」を一度に望める展望台「滝見台」があります。今回はガイド付きでその景色を目指すツアーに参加しました。

「天人峡温泉登山口案内図」は、登山ルートが難易度ごとに5色で表示されていて、広域な山域を把握できる優れたマップです。登山計画の参考にもなります。

📸 案内図:天人峡周辺のルートが色分けされ視覚的にわかりやすい

滝見台へ向かうには、急坂の「三十三曲がり」を登ります。
本当に33あるのか最初は数えてみたのですが、
6〜7曲がりで夢中になって忘れてしまいました。
というのも、ガイドさんの解説や、
参加者との対話 色とりどりの山野草、
鳥の声に自然と集中してしまうからです。

📸 登山道:木漏れ日の中を進む「三十三曲がり」の急登

柵には、かつての線路資材が再利用されていて、
どこでどのような列車を支えていたのか思いを馳せながら登ります。
急坂ですが安心感がありますね。

ルート沿いにはさまざまな山野草が咲き乱れていて、
思わず足が止まります。
夏になると上の木々が生い茂って光が届かなくなるため、
その前に花を咲かせ、葉を広げるのがこの季節の植物の「戦略」。
ガイドさんから花の名前もたくさん教わりましたが、
すべて覚えるには復習が必要そうです。

📸 花々:季節を感じさせる多種多様な山野草が咲く

登山道の中間点には「あと1キロ」の案内板があり、どれだけの登山者がここで一息ついたことでしょう。

📸 標識:どこか懐かしさを感じさせる「あと1キロ」案内板

途中には、一斉開花から枯死したササの群生も見られました。
ササは60〜120年に一度花を咲かせる植物。
現在見られるこの姿は、非常に貴重なタイミングです。


また、熊は見通しの良い場所を嫌うそうで、
開けた場所では出没しにくいとのこと。
少し安心して進むことができます。

📸 ササ原:かつて花を咲かせたササが静かに佇む

滝見台に着く前、羽衣の滝が“チラ見え”する場所もあり、
あたかもティーザー広告のようで期待が高まります。

📸 羽衣の滝(遠望):木々の合間から一瞬見える滝の姿


三十三曲がりを越えると、
平坦なトレイルがしばらく続き、
野鳥のさえずりが心地よく響きます。
この日はアカゲラが警戒音を発しており、
托卵期で少しナーバスになってたのかもしれません。
お邪魔しました。

📸 登山道後半:平坦な森の小道に癒される

そして最後のカーブを曲がると、
羽衣の滝と旭岳が一気に視界に飛び込んできます。
まるでステージの幕が開くような自然の演出。
残念ながらこの日は旭岳山頂は雲に隠れていましたが、
それでも「北海道一の滝を見下ろし、
北海道一の山を見上げずに一望できる」
この場所の魅力は圧巻でした。

📸 滝見台:視界に飛び込む羽衣の滝と旭岳の雄姿

帰路「三十三曲がり」最後の曲がり角を下ると
ツアーは終了です。
「あれ?こんなに登ってたっけ?」という感覚が残るのは、
自然の魅力に没頭していた証拠かもしれません。

📸 下山時:振り返れば、達成感と自然の記憶が残る

ちなみに、冬季通行止めとなっていた「羽衣の滝遊歩道」は、
2025年6月14日(土)より解除されてます。
滝を上から見下ろすか、下から見上げるか?
その選択はあなた次第。
ぜひ今だけの新緑の天人峡へ足を運んでみてください。

登山口まで戻ったら、
ぜひ立ち寄っていただきたいのが「天女の足湯」。
その名のとおり、どこか神秘的で優雅な響きを持つこの足湯は、
小旅行の疲れをふっと癒してくれるスポットです。
気軽に靴を脱ぎ、
湯に脚を浸せば自然の中でのひとときがやさしく締めくくられます。

📸 天女の足湯:登山後の癒しにぴったりな名前も美しい足湯

👉「羽衣の滝遊歩道」冬季通行止め解除のお知らせ、注意事項等はこちら
https://www.welcome-higashikawa.jp/

👉今回お世話になった「旭岳ビジターセンター」イベントのご案内はこちら 
https://www.asahidake-vc-2291.jp/guided-tour-info_2025/

【旭岳ビジターセンター】

■住所〒071-1472 北海道上川郡東川町旭岳温泉 

■TEL0166-97-2153 

■OPEN9:00~17:00 

■休館日年末年始

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